安部友裕の覇気と上本崇司の特殊技能でもぎ取った勝利
今日の試合は阪神が14個の四球、カープが13個の四球。
2チーム合計で27個の四球というプロ野球新記録だったそうです。
ちなみに前回の記録は1937年の記録が最後で、なんと80年ぶりとなる珍記録。
野手からしたら大変な試合でしたが、なんとか2017年のカープはシーズン初勝利を挙げる事ができました。
これだけの四球数は選手のみの力で達成される事はまずないですし、今日の試合を決めた(壊した)のは杉本大成球審のジャッジによるところも大きかったのではないかと思います。
とにかく今日はカープとしてはなんとか試合に勝てて良かった、というしかありません。
試合を決めたのは安部友裕
5時間以上に及ぶ激戦を制したのは安部友裕のサヨナラタイムリー内野安打でした。
今シーズンのキーマンのひとり、特にシーズン序盤の大キーマンになる安部でしたが、昨日はあまり良いところがなかったです。
そして今日は3打席連続四球で迎えたサヨナラのチャンスで見事に期待に応えてくれました。
去年の日本シリーズでのあの土壇場同点タイムリー以降、安部は本当にチャンスで期待できるバッターになってくれました。
タイムリー内野安打の前の打席では四球をもぎ取り、雄叫びをあげガッツポーズを見せるなど、ああいった姿勢はとても良いです。
そしてサヨナラタイムリーの場面では初球から思い切り振っていき、結果は空振りでしたが振らないよりは振った方がある意味落ち着けます。
この辺りが安部の良さです。
絶対に何か起こしてやるぞ、という気合と根性が乗り移った一打でした。
今年は安部にとってプロ野球人生を賭けてレギュラー獲りを狙う年ですし、こういう一打が打てる選手は貴重です。
最後上本がホームに滑り込んでセーフになった時、見てるこっちが感動してしまいました。
上本の泥臭い走塁も良かった
そして安部をヒーローにさせた影の主役が上本崇司です。
正直安部のあの当たりを大和が取った時に「ヤバい」と思いましたし、ホームに投げられて絶望しそうになりましたが、まさかあのタイミングでセーフになるとは、と驚くしかない走塁を上本が見せてくれました。
どういうタイミングでスタートしたのか本当に気になるし、あのサヨナラのシーンは別アングルから上本の走塁も見たかったです。
上本はああいう退路を断つプレーでは本当に頼りになります。
「やるしかない」「何が何でも突っ込む」「絶対セーフになる」というプレーをする時の上本はちょっとヤバいです。異常な集中力を見せます。
クレバーな選手ばかりでもチームは回らないですし、上本のような、神風野郎みたいな選手がいると今日のような試合をモノにできます。
人ができない事をやれる、普通とは違う感性を持っている、チームのバイオリズムと違うリズムを持っている、というのは上本が持つ特殊な才能です。
基本的にこういう役割は外国人が担うケースが多く、チームが全く打てない試合でいきなりポーンとホームランをかっ飛ばしたりしますが、上本は打撃ではなく守備走塁でそういう役割を担える珍しい選手です。
とにかく今日は安部の覇気と上本の特殊技能で勝ち取った勝利でした。感動しました。