カープについて俺はそう考える

カープについてカープファンの管理人が考えたことをあれこれ書くブログです。

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カープ2016年ドラフト結果:田中正義も山岡泰輔も獲れず。でも失敗ではなく成功になりそう

   

年に一度の大イベントである2016年ドラフト会議が終了しました。

カープはドラフト会議前日に田中正義に特攻することを明言し、また指名候補リストには71人のみで4,5人指名予定という事でした。

2016年のカープドラフト指名は投手5人、捕手1人で合計6人指名

今年のカープドラフトの方向性について先日、
カープ2016年ドラフトの方向性について考える
という記事を書きました。

上の記事でも書いていますが、今年のカープは投手の在籍人数が12球団で最も少なく、野手は特に一三塁タイプを中心に飽和気味です。

という訳で今年のドラフトは投手中心で指名して、投手と野手の人数バランスを調整しに来るだろうなぁと思っていました。

実際は予想以上に投手中心で、野手は高校生キャッチャーである坂倉将吾ひとりのみでした。

単年で見るとバランスが悪く見えるかもしれないですが、今のカープの投手・野手の人数バランス、そして今年の投手大豊作っぷりからすると今年のこの人数バランスは個人的にとても納得できる結果でした。

また左腕を大卒高卒それぞれひとりずつ指名できたのも良かったです。

ドラフト1位は田中正義(創価大)→佐々木千隼(桜美林)→加藤拓也(慶応大)

今年は田中正義に特攻ドラフトという事で、抽選に外れた際のシミュレーションはしっかりしていたと思います。

外れたら基本的には慶応大の加藤拓也に行くつもりだったのだと思いますが、まさかの展開で佐々木千隼(桜美林大学)が残っていて、急遽カープも佐々木の入札に動きました。

その思惑は他の4球団も一緒で、まさかあの佐々木が残っているとはという事で、外れ1位は佐々木千隼(桜美林大)が5球団競合となります。

結果的にカープ外れ1位は苑田スカウトが「一番好きな投手」「頑丈な身体となによりハートが良い」「練習をひとりで黙々とできる点も投手としてプラス」と絶賛していた加藤拓也に落ち着きました。

ここからは各指名選手の個人的な印象を書いておきます。

ドラフト一位 加藤拓也(慶応大)

苑田スカウトが「一番好きな投手」「ハートが良い」と絶賛するだけあって良い投手なんだろうと思います。

175㎝、88㎏というかなりガッチリ体型の右腕で、超馬力タイプの投手です。

上背はないですが真上からズドンと投げ降ろしてくるタイプのフォームで、縦の変化球とのコンビネーションが武器になります。

またライアン型で足をグワッと上げてそこから実際に投げるまでが意外と早く、地味にタイミングが取りづらいタイプのフォームです。

六大学リーグなので控えめに見る必要がありますが、実際に被安打率は低く、4年間通算でも大体6.00程度となっています。

この被安打率は中日ドラゴンズに1位指名された柳裕也(明治大)とほぼ同じ、ヤクルトに2位指名された星知弥(明治大)よりかなり良い数字です。

それくらい、意外と打ちづらいタイプの投手だと言えます。

ただクイックになると急に合わせやすいタイミングのフォームになるので、そこはプロに入ってからどう改善していくのか気になるポイントです。

また同じドラフト1位の柳裕也と比べると四球率が高く奪三振率が低いので、プロの一軍で大事な場面を任される投手になるにはもう一段二段のレベルアップが必要な投手です。

来年まずは焦らずクイック時の体の使い方、そして変化球の精度、コントロールの精度を上げて、夏場以降に今年の大瀬良的なポジション(7回あたり、同点か僅差ビハインド)を担えるようになってくれるとチームとして非常に助かります。

リリーフタイプの加藤拓也をドラフト1位で獲ったという事で、来年大瀬良は先発に戻りそうですし、大瀬良先発・加藤リリーフが巧くハマれば結果的に先発の強化につながります。

ドラフト2位 高橋昂也(花咲徳栄高校)

ドラフト2位は外れ一位候補にも挙げられていた花咲徳栄の高橋昂也でした。

個人的にまさか2位で今年の高校ビッグ4のひとりでもある高橋昂也が指名できるとは思っていなかったですし、これはかなりビッグな2位指名となりました。

しかもサウスポーですしカープの補強ポイントど真ん中です。

髙橋昂也は高校3年の春から夏にかけて徹底的に下半身を鍛えたようで、3年の夏はかなり下半身がドッシリとして投げ方に安定感が出てきました。

また体の軸回転でボールを放るタイプでストレートはMax152キロ、かなり重い球質です。

体重移動時の身体の動きが静~静という感じでイマイチうまく体重が前に乗せられないというか勢いを生み出せていないですが、それでこれだけ威力のある球を投げられるのは末恐ろしいです。

まずは二軍で身体作りと、体重移動が抜群に巧かった佐々岡コーチと一緒に体重移動をスムーズに行えるように練習して欲しいと思います。

カープの剛球左腕と言えば塹江敦哉がいますが、高橋昂也は塹江とはまた違ったタイプの剛球左腕で、将来が本当に楽しみです。

ドラフト3位 床田寛樹(中部学院大)

ドラフト3位は野間の後輩でもある中部学院大の床田寛樹投手でした。

大卒サウスポーという事でこちらもカープの補強ポイントど真ん中の投手です。

頭角を現したのが大学3年生の頃なのでもう少し下の順位かと思っていましたが、カープはこの床田寛樹をそれだけ高く評価しているという事なのだと思います。

床田と言えばなんといってもしなやかな投球フォームが印象的です。

体型もスカウト受けしやすい手足の長い投手らしい投手体型で、クロスしながら投げてきますが身体の使い方がしなやかなので無理なクロスステップという印象はありません。

腕も身体の近くを通るので、打者からするといきなり腕がビュンと出てくるように見え、すごくホームに近い位置から投げられているように感じるタイプの投手です。

大学3年から4年にかけて大きく伸びた投手で、特に大学4年秋のリーグでは奪三振も多くなり与四球がかなり減りました。

こういう伸び盛りでプロ入りするのは去年のドラ1岡田と同じで、個人的にすごく好印象です。

まだ身体が細くもう一段身体作りが必要なタイプですが、しなやかさは失わないようにしながら、ピッチングフォームの安定感を一層高めていってほしいです。

クロスしながら投げる手足の長い左腕という事で、将来は貴重な左のリリーフとして活躍してくれるとチーム的にもかなり助かります。

ドラフト4位 坂倉将吾(日大三高)

右投げ左打ちで足もそれなりに速く、外野もやっていたことのある捕手です。

坂倉もドラ1の加藤と同じく苑田スカウト部長が「ああいう高校生捕手は40年間スカウトをやってきてはじめて」と大絶賛していた選手です。

またリードは常識を疑う姿勢で身に付けたという事で、こういう選手は私も個人的にかなり好感が持てます。

変化球が定石の場面でストレートを選択し痛打され怒られたりもしながら、実戦経験を積む中でリードの引き出しを増やしていったそうです。

バッティングは左ひじが身体の近くを通りコンパクトなスイングで内角も巧く捌けます。

ボール球の見送り方も余裕があって素晴らしく、目線もブレないですし、柔らかくセンスの良いバッティングで、高校通算20本塁打超えというパンチ力も兼備しています。

リードのエピソードやバッティングフォームなど全体的に野球センスの良さを感じさせる選手で楽しみです。

高校2年生の時に腰椎分離症になったという事もありますし、1年目は身体作りメインでプロの練習についていける故障しない身体の土台を作ってほしいと思います。

身体が万全であれば本当にセンスの良い選手ですし将来が楽しみです。

ドラフト5位 アドゥワ誠(松山聖陵高校)

アドゥワ誠は今年の夏の甲子園でも素材の良さを見せつけた長身のハーフ右腕です。

父親はナイジェリア人で母親は元バレーボール選手という事で、血筋的にスーパーサラブレッドです。

実際196㎝という長身ながらもともとショートをしていたそうで、フィールディングも長身選手特有のモッサリ感がなく身のこなしが良いです。

肝心のピッチングは196㎝の身長を活かした角度が持ち味で、196センチ86キロの超細身体型の現段階ですでにMax145キロのストレートを投げます。

素材系高校投手の中でも個人的に最も楽しみにしていた投手ですし、将来的に身体ができてくるととんでもない投手になる素質を秘めています。

とにかくアドゥワ誠はまだ持っている能力のうち30%程度しか使っていないので、これから丸々2年くらいかけて良いから身体をしっかり作ればとんでもない球を投げられるようになります。

素材型投手の中でもかなり長期的に見ていく必要がある投手ですが、潜在能力は計り知れない投手です。

ドラフト6位 長井良太(つくば秀英高)

高校1年の秋に投手に転向したばかりながら、最速149キロのストレートを投げる投手です。

ドラフト界隈ではもともと関東屈指の剛腕として噂になっていましたが、実際に見た事もないし映像もあまりないのでなんとも言えない投手です。

ただ均整の取れた投手体型で、あれだけのストレートを放れるので素材の良さは間違いない選手です。

映像もほとんどないですが探してみた感じでは、まだ全身を使って投げてる感じがなく体重移動ができていないです。

それでも149キロのストレートを投げられている訳ですし、
http://www.hb-nippon.com/interview/1507-intvw2016/6945-20160522no403
ここで長井良太君のインタビューが読めますが、投手歴が短いものの色々自分で考えて野球に取り組んでいるのがわかります。

上のインタビューを読むと、まずはスピードを出す為のフォームを身に付け、コントロールを良くするためにフォームを改良し、スピンのかかった球を投げる為に指先を鍛えたそうです。

ただ左足を前に出す時に股関節が開いて体重移動がスムーズにいかない、というのは長井君自身も感じているようです。

さらに打者目線で見るとボールの出どころが分かりやすい、というのも自覚しているようです。

そういった点を自覚できているのがまず素晴らしい事ですし、あとはプロに入ってから課題をどう克服していくのか。またピッチャー歴が短いだけに今後どれだけ投手として完成度を高め、勝てるピッチングをできるようになるのかが大事になってきそうです。

もともと関東屈指の剛腕ですし投手歴が短いながら考えて野球をできる投手なので、プロに入ってからどれだけ伸びるのか楽しみです。

田中に特攻した姿勢も、くじを外した後のリカバリーも良かった2016年のドラフト

競合覚悟で田中正義に特攻する姿勢は個人的には本当に良いと思っています。

くじを引き当てればチームの軸になれる選手ですし、目玉選手には積極的に特攻していく姿勢がチームの力をさらにスケールアップさせます。

今年は残念ながら当たりくじを引けませんでしたが、その後はスカウト部長絶賛の加藤と坂倉を獲得し、投手メインで大卒高卒バランスよく、左腕も上手く2名指名できました。

ドラ2では元々ドラフト1位想定だった高橋昂也を指名できましたし、全体的に良いドラフトだったと思います。

あとは指名された選手たちが無事に入団し、それぞれが自分の感覚を大事にしながら長所をさらに伸ばし、課題を克服し、プロの「一軍」で活躍できるよう成長していってほしいと思います。

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