カープキラー八木対策も見れ、丸・菊池・會澤の芸術的な守備も出た守り勝ち。
今日は名古屋ドームで、中日の先発はカープキラー八木。
どういう試合になるかと心配半分、この試合を取れればまたさらにチームが強くなるという期待半分でした。
鯉だけキラー八木対策
今日のカープキラー八木は、結果だけ見れば6回3安打2四球1失点。
カープファンからすれば去年の鯉だけキラーぶりが脳裏に焼き付いているので、今日の試合も打てなかった、という結果のみが残ると思います。
ただ試合を見ていると、チームとしてカープキラー八木を何とか攻略しようという意志が見えました。
ちなみに去年「なぜカープは鯉だけキラー八木を打てないのか。なぜナゴヤドームで勝てないのか。その理由や原因はちゃんとある。」
という記事を書きました。
ここでも書いていますが、去年八木と対戦した時のカープ打線は始動が遅くトップを作るのも遅れていました。その結果フォームで緩急をつける八木に良いようにやられていました。
そして今日の試合。去年のカープ打線と大きく違って見えたのは、各選手のタイミングの取り方、待ち方です。
今日のカープ打線は、八木が投球フォームに入る前から各バッターはグリップをトップに近い位置にあらかじめ置いていました。
その結果、八木の持ち味であるフォームでの緩急に対応できていました。
もちろん結果的に打ち崩せた訳ではないです。ただチームとして対策をきちんとやっている、というのが目に見える形となって表れていたのがうれしかったです。
変則フォーム、フォームで緩急をつけるタイプはトップをどれだけ早く作るかが勝負になります。
今日のようにあらかじめトップに近い位置にグリップを持ってきて、カープキラー八木のような投手相手には大振りしないよう逃げる球や外角の球をセンターから逆方向。
その意識で臨めばそんな変なバッティングにはならないです。
今日は6回1失点に抑えられましたが、良い傾向は出ていました。
8回の丸・菊池・會澤の鉄壁守備
そして今日の試合の最大の山場は8回裏のカープの守備でした。
先頭打者のエルナンデスを四球で歩かせ、次打者の大島が右中間を破るヒットを放ちます。
丸の捕球体勢も厳しく、ノーアウトでしたが中日のサードコーチャーはエルナンデスをホームに突っ込ませました。
この時に丸があの厳しい体勢から上手く身体を入れ替え菊池に中継します。
そして菊池は普段の守備と同じように、捕球と同時に送球体勢に入る動きでバックホームします。
この時の菊池の一連の動き、ボールを取ってから投げるまでの速さ、そして正確性がもう守備の芸術です。
そして菊池の芸術的な送球を受けたのは會澤。
會澤と言えば去年までブロックが超下手くそで見てられなかったですが、コリジョンルールが制定された今年はプレーが劇的に変わりました。
きちんとフェアゾーンに出て、半身で捕球し、捕球と同時にタッチに行く、という一連の動きに無駄がありません。
今日のタッチプレーも會澤のコリジョン対応プレーの巧さが光りました。
解説の権藤さんは「サードコーチャーのミス。ノーアウトなんだから止めないと。」と仰っていました。
たしかにそれも正論ですが、正直カープが誇る鉄壁のセンターラインの守備でなければあの場面はセーフだったと思います。
丸のきつい体勢からでも投げられる身体の強さ、菊池の捕球から送球に流れる芸術的な動き、會澤のコリジョン対応タッチプレー。
この3つが劇的にハマった結果、カープからすれば得点を奪われずに済みました。
さらに続く高橋周平の当たりは前進守備の田中の真正面でここも無失点。
経験的に前進守備は裏目に出ることが多いので本当に試合終盤の超勝負所以外では使わないでほしいですが、今日は勝負所で前進守備がハマりました。
そして9回は言わずもがな、菊池の超絶変態打ちで勝ち越し。中崎がしっかりゲームを締めてまたまた逆転のカープでした。
結果だけ見れば八木を相手に6回1得点だけでしたが、チームとして対策もできていたし十分素晴らしい勝利だったと思います。
あとは新井さんの自打球がかなりヤバい感じだったので嫌な予感がしますし心配です。なんとか無事でいて欲しいと思います。