カープについて俺はそう考える

カープについてカープファンの管理人が考えたことをあれこれ書くブログです。

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塹江敦哉がプロ初先発で魅せた堂々としたピッチング

   

プロ初登板では1アウトで6失点しプロの洗礼を浴びた塹江敦哉でしたが、昨日のプロ初先発では本当に堂々とした素晴らしい投球を見せてくれました。

順調に成長している有望左腕

塹江敦哉は2014年ドラフトの3位で指名されカープに入団した高松北高校出身のサウスポーです。

ドラフト当時に
塹江敦哉・藤井皓哉・薮田和樹について調べてみた
という記事を書いた事もありましたが、個人的にこの年の高校生No1左腕だと思っていました。

ドラフトで指名された当時は超暴れ馬タイプの左腕なので、カープがもっとも育成に困るタイプなのかなと思いましたが、色々調べていくにつれて上記の記事に書いたような印象になりました。

上の記事でも書いていますが、兄と姉が広島大学に通うなどかなり頭が良い血筋で、しかもピッチングフォームの参考にしているのが巨人の杉内投手というのが素晴らしいです。

高校生の時点でリリースの瞬間に100%の力を集約させる杉内のフォームに目を付けるというのは野球に対する考え方がかなり大人です。

という訳で超暴れ馬タイプの割に意外とすくすく育つのかなぁと期待しながら見ていた塹江が、プロ初先発で5回2失点という素晴らしい結果を出してくれて本当にうれしかったです。

今年に入ってからも成長を見せる塹江

一年目はほぼ体つくりに専念し二軍でも顔見せ程度の登板で終えた塹江ですが、2年目の今年はファームで先発ローテを担ってきました。

もちろんまだ力量不足で、ファームの成績は17試合登板、2勝3敗、73.1イニングで被安打85、四球38、奪三振53、防御率5.77です。

ただあくまでこれは今年通算の成績です。
イメージ的に今年の始めの方はもっと四球を出すイメージがありました。

それが夏場あたりから四球も減り、調子が良ければファームで無双レベルのピッチングができるようになりました。

それだけシーズン中からファームでもしっかり成長を見せているという事です。

もちろん今回の一軍昇格は優勝を決めたカープが塹江の将来を期待して抜擢した、という意味合いが強いです。

ただ塹江の他にも有望な投手は多くいる訳で、その中で塹江が昇格したということは塹江が実力で一軍昇格をものにした、と言う事もできます。

一軍の試合の中でも成長を見せる塹江

一軍初登板はカープが優勝を決めた翌日の9月11日の巨人戦でした。

この試合で塹江は1アウトしか取れず、4安打6失点で防御率はあの大野豊を超える162.00となってしまいました。

この試合はまったく見れなかったですが、長野にホームランを打たれた時の映像を後で見ると見事なワインドアップで投げていました。

それがプロ2戦目のドラゴンズ戦、そして昨日のベイスターズ戦ではノーワインドアップで投げるようになっていました。

今の塹江はストレートだけが武器の投手で、そういう投手がワインドアップで投げると相手バッターもストレートに合わせて打つ準備がしやすくなります。

そこを意識してノーワインドアップに変えたのかどうかは全く分からないですが、一戦一戦確実に進歩しているのはわかります。

昨日の試合でもベイスターズ今永投手のピッチングを見て
「(相手の今永を見ていて)走者を出したときの落ち着きなど、見習うものがあった。来年は、自分の特徴を出して、長い回を抑えられる投手になりたい。」
とコメントしています。

単に一軍の場にいるだけでなく、一軍の舞台で吸収できるものは全部吸収するというこういった姿勢のある選手は本当に頼もしいです。

背中側の筋肉の使い方が巧くなった塹江

昨日の試合はある程度しっかり見れましたが、塹江のピッチングで個人的にすごく良いと思ったのが背中側の筋肉の使い方です。

もともと塹江は「フォームがキレイなのに何故かノーコン」と小関さんという方に言われていましたが、個人的には背中側の筋肉をまったく使っていないしリリースポイントがバラバラ過ぎてまだフォーム固めが必要だと思っていました。

それが昨日の試合では背中側の筋肉を本当にうまく使えるようになり、その結果リリースポイントも前目で安定していました。

だからある程度ストライクを取れるレベルで制球が安定していました。

変化球は指先感覚が必要なのでまだまだ精度を高める必要がありますが、ストレートはフォームのメカニズムとある程度比例するので今の調子で順調に成長していけば本当に期待できます。

http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2016/09/19/0009504871.shtml
この記事に載っている投げ終わりの写真を見るだけで、背中側の筋肉が巧く使えているのが見て取れます。本当に素晴らしいフィニッシュです。

来年以降に向けての課題も見つかった

長野に打たれたホームランについて
「二軍ではファールになる当たりがホームランになる」とコメントするなど、一軍と二軍の違いを身をもって体感できたのは塹江にとって本当に良い経験になったと思います。

昨日の試合ではプロ初先発の緊張もあったと思いますが、4回から背中側の筋肉が巧く使えなくなり体幹がブレ、制球もかなりアバウトになってしまいました。

また変化球の精度が低く相手バッターからすればストレートに張れるので、ストレートでなかなか空振りが奪えませんでした。

ちなみに昨日は6奪三振でしたが空振り三振はひとつだけで、残りの5つは見逃し三振というかなり特殊な結果になっていました。

左右の違いはありますが大谷の160キロ級のストレートでも、プロの打者はストレートに張ればある程度対応できてしまいます。

塹江も150キロ級のストレートという武器はありますが、変化球の精度を上げる事はストレートという武器を最大限に活かす事につながります。

ストレートと同じ腕の振りでスライダーとチェンジアップを投げられるようになれば、相手バッターも追い込まれるのが嫌だから手を出さざるを得ず、そうすればストレートの空振り率も上がってくるはずです。

まずはスライダーとチェンジアップを自分のものにする事。
そしてしっかり身体作りをして、6回くらいは体幹がブレずに投げられるようになる事。

この二つが来季以降の課題として見つかりましたが、逆に言えばそこさえクリアできれば一軍の先発ローテで十分に活躍できるだけの能力があります。

戸田隆矢、塹江敦哉、高橋樹也と将来性豊かな左腕3人衆がカープにはいますし、将来はこの三人でカープ版三本の矢と言われるように活躍して欲しいし、今後も期待しながら応援して行こうと思います。

 - 塹江敦哉