中村恭平:2015年初登板
もともと今年の恭平には第二の福井を期待していました。
福井と同期ですし福井と同じくストレートに特徴のある投手です。その特徴は球速だけでなく打ちにくさのあるストレートです。
という訳で今日の試合を楽しみにしていた訳ですが、実際の投球を見て驚きました。
変化球があまりにも多すぎた中村恭平
見ていて変化球が多いなぁと思いはしていましたが、実際に数えてみて驚きました。
今日投げた76球のうちストレートは19球のみ。あとは全て変化球です。ちょっと割合としておかしな配分です。
まぁ1巡目は分かります。
阪神打線は完全にストレートに張っている感じだったので、裏をかいて変化球を主体にするというのは理に適っています。
それでしっかりとカウントを稼げていたのも良かったです。
2回のゴメスへのピッチングなんてまぁ気持ちの良いピッチングでした。
で、2巡目以降はストレートを交えては来ましたが、それでもピッチングの大部分は変化球。
ん?と思いながら、どこで配分を変えるのかと思っていたところそのままずっと変化球主体のまま降板しました。
別に変化球でも良いですしストライクを取れていたのは良いんですが、割合があまりにも多すぎます。
會澤のリードの問題ではない
こういう結果になり、しかも捕手が會澤だということになれば、會澤叩きがまた出てきそうですが、今日に関しては會澤の意向というよりは中村恭平自身に何かがあったように見えました。
実際、恭平が首を振り自分で選んだ場面ではそのほとんどが変化球でした。
という事はおそらく會澤はストレートを要求していたんでしょうけれど、何かがあって恭平は変化球を選んだということです。
なんでもかんでも會澤を叩けば良いというものじゃないです。ピッチングは捕手だけが組み立てるものではなく、投手も組み立てに参加しています。
そして最終的にサインに納得をして投げるのは投手です。捕手をないがしろにする訳ではないですが、最後の最後の決定権は投手にあります。
まぁあれだけストレートに張っている状況でストレートを放るのは勇気がいることです。
それでももうちょっとストレートを放って欲しかったです。
勇気を持って、相手バッターが狙っていたとしても打ちにくい特徴のあるストレートを放る中村恭平が見たかったです。
それでもピッチング動作自体には成長が感じられた
今日は残念なピッチングでしたが、それでも可能性の感じられるピッチングではありました。
クイックで身体がくの字型になることも少なく、きちんと上体を起こして放れていました。
投球動作自体も、余計な負荷がなくスムーズな身体運用ができていました。去年までの中村恭平とは大違いです。
しっかりと可能性を感じさせてくれました。進む方向性は合っています。
ただ次はもっとストレートを多めに放ってゴリゴリと攻める中村恭平を見たいと思います。