カープについて俺はそう考える

カープについてカープファンの管理人が考えたことをあれこれ書くブログです。

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【カープ】優勝するチームが持つ逞しさ

      2016/08/09

野球は流れのスポーツだ、とよく言われます。

たしかに野球に限らずスポーツにおいて流れという目に見えないものも存在しますが、実際のところ流れを力技でねじ伏せるチームこそが優勝するチームです。

8月7日の勝利でカープは優勝するチームの逞しさを見せた

8月7日の試合の先発はルーキーの岡田でした。開幕からここまで3連敗がないというカープが今年初めて3連敗を喫し黒田も粘れず4連敗となった次の試合です。

そこをルーキーに託さないといけないのもチーム事情の苦しさですが、更に先発の岡田は3回で肩に違和感を覚え降板します。

4回から登板した2年目の薮田は、投手のマイコラスにホームランを浴び、村田を打ち取りながら内野安打となりさらに追加点を献上します。

カープも粘りを見せ一時追いつくものの、一軍帯同からずっと登板過多気味のヘーゲンズが2ランホームランを浴び再び2点差にされてしまいます。

そして後は巨人のマシソン、澤村に抑えられる、というのが「流れ」上ありがちな展開です。

ただカープはその流れを全て自力で断ち切ります。

9回裏2アウトランナーなしから菊池がホームランを放ち同点に追い付きました。さらにこの試合ではスイング軌道が良くなった新井がサヨナラタイムリーを放ち逆転サヨナラ勝利を収めました。

7連勝して首位との差を4.5まで縮めた巨人の流れ、ルーキーながらローテを守り安定したピッチングを見せてきた岡田の負傷降板という流れ、カープ投手陣がここぞで踏ん張れない嫌な流れを全て断ち切って勝利したこの試合。

これが優勝するチームの逞しさです。

お立ち台その1、菊池涼介

昨日の大逆転サヨナラ勝利でお立ち台に登ったのは菊池と新井でした。

菊池と言えば去年の絶不調時にも変わらずずっと「将来首位打者か最多安打のタイトルを獲る」と言い続けてきた選手です。

あれだけ野性的で瞬間的な判断力と対応力のあるバッティングセンスの持ち主はそうそういないし、いつか絶対やってくれる選手だと、去年の不調時でもずっと菊池のことを信じてきました。

ちなみに去年の菊池絶不調時に書いた記事はこのあたりです。
【菊池涼介2015】バッティング不調の原因と復調のカギはどこ?
俺は菊池涼介を諦めない

そして今年は今のところ136安打でセリーグの最多安打をマークしています。

去年の絶不調時と違い、今の菊池は2014年のような柔らかい猫のようなバッティングを取り戻しています。

さらに猫のような柔らかさだけでなく、ボールに対しバットを最短距離で出しボールを真っ二つに切り裂くような侍のような鋭さも持ち合わせています。

そして今年のカープのチーム方針でもある「パンパンおっつけ」by達川を見事に体現し、右方向へも生きた打球を飛ばせています。

去年はお立ち台で「打てなくても守備で貢献したい」というような事を言っていた菊池ですが、そんなさみしい事は言わないで欲しいし、何度も言いますが菊池は守備の人ではありません。

今年このままの調子をキープできれば首位打者か最多安打のタイトルは獲れます。

菊池ほど見ていてワクワクする選手もそうそういないです。今年は優勝とともに是非とも打撃タイトルを獲ってほしいと心底願っています。

お立ち台その2 新井貴浩

14年のオフに新井がカープに復帰する事になった時には、正直言って今のような活躍をまったく想像できませんでした。

でも新井はカープに復帰してからそれまでよりも更にバッティングが成長しました。

阪神時代には死体蹴りで数字を稼ぎ、大事な局面では外スラにクルクルというイメージが強かったですが、カープ復帰後の新井は本当に大事な場面で活躍してくれます。

その活躍の中でも最も大きな要因は、芸術的な右打ちを狙うようになった事だと個人的には思っています。

引っ張りにかかると上体が早く動き肩が開いてしまうので、バットを止めようとしても止まりません。それが外スラクルクルや落ちるボールクルクルタイプの典型です。

でもカープ復帰後の新井は上体の動きを最後まで我慢できるので、変な球に手を出す事も少なくなりました。

左肩の入りを修正した新井

そんな新井ですがここ数試合はずっと調子が悪く、ボール球にも身体が反応して見送り方が全然打てない人の見送り方になっていました。

その一番大きな要因が左肩の入りです。

ここ数試合の新井はテレビ中継でも背番号が丸見えになるくらい、左肩が思い切り中に入っていました。

トップを深くするというのは強い打球を飛ばす為のひとつの条件ですが、肩を入れてトップを深くするとボール球にバットが止まらなくなってしまいます。

上半身を動かすには下半身主導。下半身を動かすなら上半身主導。

スポーツにおいて主に上半身を動かす場合は、下半身から動かし身体全体のうねりを上半身に伝える事で大きなパワーが生まれます。

逆に下半身を動かす時は、上半身から動かす事で大きなパワーが生まれます。

たとえばスポーツに関係ない話ですが、自転車をこぐ時に足だけでこぐとものすごく足が疲れます。

反対に立ち漕ぎにはならくても上半身を上手く使えれば足はそれ程しんどくならずにものすごいスピードが出ます。

こういった感覚はスポーツ関係なく実感として一般の人にもあると思いますが、自転車のこぎ方もバットのスイングもピッチングも身体の使い方という根本は同じです。

野球は打つも投げるもどちらも上半身を使った動きです。

上半身を使う動きということは、下半身主導でうねりを上半身に伝えていく事が大きなパワーを生み出す為の必須条件になります。

そして下半身主導の動きの邪魔になるのが肩の入りです。これはバッティングもピッチングも同様です。

肩の開きが野球でNGとされる訳

たとえばバッティングで肩が入りすぎると、スイングする際に肩を開く動きがどうしても必要になります。

肩を開く動きをすれば、バットを止めようと思っても上半身は動き出してしまっているのでバットは止まりません。だから外スラクルクルになります。

良いバッターは構えた時点ではほぼ例外なく両肩は相手投手に対し平行です。その状態から、下半身を開き上体の開きは最後まで我慢して割れを作り、割れを解消する動きでスイングのパワーを生み出します。

投手の場合、肩が入り過ぎる投手は肩を開く動きでパワーを生み出そうとします。

たとえばカープの横山等がその典型ですが、肩を開く動きでパワーを生み出す投手の球はベースまで力が伝わりません。それは下半身の動きをうねりとして上半身に伝えられていないからです。

肩を動かす動きは上半身主導の動きなので大きなパワーがボールに伝わらずベース上での球の勢いが死にます。また上半身への負担が大きいのでケガも心配です。

だから野球という上半身を動かすスポーツではピッチャーもバッターも肩の開きはよろしくないとされています。

石井コーチとスイングを修正した新井

昨日の試合中継では、新井が石井コーチとスイングを修正したと言われていました。

確かに昨日の新井はここ数試合の新井のスイングとは構えから違い、肩は比較的投手に対し真っ直ぐに修正されていました。

今年のカープはこのようにスイングがおかしくなると即座に練習でスイングが修正されます。

それだけ試合以外でもかなりの時間を割いて練習をしているという事ですし、理に適った練習は必ず実を結びます。

カープの打者は去年の秋からとにかくバットを振って振って振りまくり、シーズンに入ってからも徹底的にバットを振っています。

この努力が今のカープ打線を支えています。

練習はしんどいですが、これだけ練習して来たんだという自信はシーズン終盤で必ず役に立ちます。

今年のカープには優勝を意識しながら実際に優勝して欲しい

今のカープは一戦一戦という意識であまり優勝を意識していないのかもしれません。

と言ってもこの時期に首位にいれば優勝を意識するなという方が無理な話なので、実際は意識はしているのだとは思います。

2位に10ゲーム差を付けながらブッチギリで優勝するのもひとつの経験ですが、11ゲーム差から4.5ゲーム差にまで迫られても突き放して優勝する方が経験としては後々実になります。

戸田が左手の故障でほぼ今年は厳しい、岡田も肩の違和感で先発が足りず苦しい状況ですが、今年は何が何でも優勝して欲しいと思っています。

144試合の長いシーズンでおそらく今が一番しんどい時期じゃないかと思います。

ただシーズン終盤、優勝を目の前にした時のプレッシャーは今よりもっと大きいはずです。

そこを乗り越える為には優勝を意識しない、という方法ではなく、優勝を意識しながらそのプレッシャーを克服し一戦一戦勝ち抜く事が必要なんだと個人的には思っています。

今のカープは本当に地力がありますし、昨日の試合でも見せた逞しさがあります。

この強さと逞しさは優勝するチームに相応しいものですし、カープの選手には自分たちの強さを信じ抜いて欲しいです。

個人的に今年のカープを見ていると、昨日のように流れの悪い試合でも、最後の最後にはひっくり返すんじゃないかという期待感があります。

一ファンですらそのように感じるという事は、実際にグランドでプレイする選手も劣勢なんて自力で蹴散らすイメージは共有されていると思いますし、チームとしての逞しさを感じているはずです。

どんな流れも地力で断ち切り勝利を掴み取る。

それが今年のカープの強さだし優勝するチームの逞しさなんだと思います。

 - 新井貴浩, 菊池涼介